あまりの異様さから、当時から現在に至るまでくしゃおじさんを巡る様々な噂や都市伝説が囁かれてきました。代表的なものが「骨折事故で顔の骨が溶けた」「生まれつき骨がない特異体質」といった類の話です。
取材記録や当時の証言を紐解くと、噂の真相には過酷な体験が存在していました。成田氏は過去に交通事故に遭い、顎の骨をひどく骨折した経験を持っています。治療と骨の癒合を経て回復していく過程で、顎の関節の可動範囲が一般的な人間よりも異常に広くなったことが、あの顔芸を生み出す直接的な契機となりました。
災難とも言える大怪我を逆手に取り、人を笑わせる唯一無二の芸へと昇華させた成田氏のバイタリティは、まさに昭和のレジェンドと呼ぶにふさわしいものです。