ウルフギャング・ステーキハウス(Wolfgang's Steakhouse)が他の高級肉料理店と決定的に一線を画すのは、米国農務省(USDA)の格付けで最上位に位置づけられるプライムグレード ビーフのみを厳選して仕入れている点にあります。この称号を得られるのは、アメリカ国内で流通する牛肉全体のわずか2〜3%程度に過ぎません。
さらに特筆すべきは、冷凍することなくチルド状態で空輸された骨付き肉を、専用のエイジングフリッジ(熟成庫)にて28日間前後ドライエイジングさせる徹底管理です。一定の温度・湿度・空気循環を保ちながら熟成を進めることで、肉自体の酵素がタンパク質をアミノ酸へと分解し、芳醇なナッツのような香りと凝縮された旨味が生まれます。
現場取材においてシェフが語る通り、「皿ごと900度の専用オーブンで焼き上げ、熱々のバターと共にテーブルへ運ぶ瞬間のシズル感」こそが同店の真骨頂。単に高価な食事をする場所ではなく、アメリカン・ファインダイニングのエンターテインメントと本格的な肉の旨味を全身で体感できる場所、これこそが多くの食通を惹きつけてやまない決定的な理由です。