現場を混乱に陥れた最大の要因は、トレーディングカードの二次流通価格が数百倍に跳ね上がったことによる「転売ヤー(転売目的のバイヤー)」の大量流入です。アルバイトを日当で雇って列に並ばせる「打ち子」の手法が組織化され、本来のプレイヤーやコレクション目的の子どもたちが店頭で商品を買えない事態が深刻化しました。
さらに事態を悪化させたのが、店舗運営や企業を標的にした悪質な脅迫ニュースです。特定店舗への爆破予告や店員への危害予告がネット上に投稿され、警察による威力業務妨害事件としての捜査や、店舗の臨時休業・営業時間短縮を余儀なくされるケースも発生しました。一部の過激化した投機筋や理不尽な怨恨による犯罪行為は、ブランドイメージに甚大な打撃を与えました。
当時のネット上では「ポケモンセンターの治安は崩壊した」「怖くて子どもを連れて行けない」といった批判や不安の声が殺到。運営企業である株式会社ポケモンにとっても、安全配慮義務とブランド保護の観点から、従来の運営手法を根本から刷新せざるを得ない重大な転換点を迎えました。