出版関係者やアイドル誌編集者の証言を総合すると、大園桃子に対する写真集オファーそのものは複数社から寄せられていたというのが業界の定説です。乃木坂46の18thシングル『逃げ水』で与田祐希とともにWセンターを務め、グループの次世代エースとして君臨していた彼女の写真集が出版されれば、初週売上5万部から10万部規模のヒットが確実に計算できる看板コンテンツでした。
それにもかかわらず企画が結実しなかった最大の背景には、大園桃子自身の「写真集というメディアに対するスタンス」と「露出への明確な自己基準」がありました。坂道グループのソロ写真集では、定番としてリゾート地での水着カットやランジェリー撮影が組み込まれるケースが一般的です。しかし、大園は加入当初から自身のプライベートな領域や肌の露出に対して極めて慎重であり、商業的な要求に合わせて無理な露出を行うことを望まなかったとされています。
また、彼女は「アイドルとして消費されること」以上に「ありのままの自分」を大切にする気質を持っていました。周囲の商業的な思惑やトレンドに流されることなく、自分が心から納得できないプロデュースは受け入れないという、彼女ならではの潔い自己決定権が働いた結果といえます。