かつて川崎市多摩区東生田の傾斜地で、白いネットを空に掲げていた民家園ビッグゴルフ。現在、現地を訪れると、かつて響いていた乾いたインパクト音や照明灯の光芒は完全に姿を消しています。敷地を取り囲んでいた高さ十数メートルの防球ネットや鉄骨ポールはすでに解体・撤去され、練習場としての機能は完全に停止しました。
不動産開発の現場関係者および地域住民への取材によると、広大な敷地の一部は戸建て住宅用地や低層レジデンス計画へと転用が進められています。向ヶ丘遊園駅南口エリアは、小田急電鉄による「向ヶ丘遊園跡地利用計画」に伴う自然体験型商業エリアの整備など、駅周辺を含めた街全体の再活性化が急速に進展している地域です。民家園ビッグゴルフの跡地もそうした周辺環境の地価上昇や住宅需要の波に乗り、新たな街並みの一部として再編される道を歩むこととなりました。
突然の閉鎖と受け止められた背景には、大手チェーン店のような大々的な事前告知キャンペーンを行わず、常連利用者への直接の案内や店頭告知を中心とした静かな幕引きを選択した点があります。そのため、久しぶりにクラブを握ろうと検索したゴルファーの間で「いつの間に閉館したのか」「なぜ急に姿を消したのか」と驚きの声が広がることとなりました。