この楽曲を語る上で欠かせないのが、NHK紅白歌合戦における圧巻のパフォーマンスです。森昌子さんは1982年の『第33回NHK紅白歌合戦』で『立待岬』を披露し、紅組のトリ前という大役を務め上げました。舞台上で感情を込め、涙をこらえながら熱唱する姿はお茶の間に強烈なインパクトを残しました。
さらに、1985年の『第36回NHK紅白歌合戦』では『愛傷歌』で初の紅組トリを務め、引退前のステージで流した涙は語り草となっていますが、ファンの間では「歌唱力と表現力が最も研ぎ澄まされていたのは『立待岬』のステージだった」と評されることも少なくありません。
近年、ネット上のレビューやSNSでも過去の歌唱映像がたびたび話題になり、「ピッチの正確さとビブラートの美しさが神がかっている」「歌詞の情景が目の前に浮かぶような表現力」といった称賛の声が相次いでいます。技巧に頼りすぎず、言葉のひとつひとつに魂を込める歌唱スタイルは、現代の音楽ファンからも高く評価されています。