「昼間は普通に会話できるのに、なぜ夜ベッドに入ると急に咳き込むのか」という疑問には、身体のバイオリズムと姿勢の変化が大きく関係しています。
第一の理由は、自律神経の切り替えによる気道の狭窄です。夜間はリラックスを司る副交感神経が優位になります。このとき気管支を取り巻く筋肉が緩み、気道自体が細く収縮するため、わずかなホコリや冷気などの刺激でも敏感に反応して咳反射が誘発されます。
第二の理由は、「後鼻漏(こうびろう)」による喉への物理的刺激です。風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などで増えた鼻水は、立っている間は自然と前方へ排出されるか無意識に飲み込まれます。しかし体を横に倒すと、鼻水が喉の奥へと垂れ落ちて気管の入り口を直接刺激し、激しい咳発作を引き起こす原因になります。
第三の理由は、寝具周辺の乾燥とハウスダストです。就寝中は唾液の分泌量が減少し、口呼吸になりやすいため喉粘膜が急激に乾燥します。さらに布団を敷く際や寝返りを打つ際に舞い上がるダニの死骸やホコリを直接吸い込むことで、過敏になった気道が炎症反応を起こします。