多くの被害者が口を揃えるのが、「出会った当初は信じられないほど優しかった」という証言です。交際前や交際初期、彼らは理想的なパートナーを完璧に演じ分けます。頻繁な連絡、豪華なプレゼント、手厚い気遣いなど、いわゆる「ラブボミング(愛の爆撃)」によって相手の警戒心を完全に解き、深い信頼関係を一気に構築します。
しかし、相手が自分から離れられないと確信した瞬間、態度は豹変します。些細なミスを執拗に責め立て、「お前は本当に何もできない」「俺がいなければ生きていけない」といった言葉で支配の檻を狭めていきます。さらに厄介なのが、自らが加害者である自覚を一切持たない無自覚モラハラ男の存在です。
無自覚タイプは、「良かれと思って正論を教えてやっている」「教育的指導をしている」と本気で信じ込んでいます。外面的には「真面目で仕事ができる好青年」「家族思いの優しい夫」と評されていることが多く、周囲に相談しても「あの優しい彼がそんなことするはずがない」と信じてもらえない二次被害を招きやすい点も極めて危険です。