理科の定期テストや高校入試の記述問題において、配点の大部分を占めるのが実験操作に関する理由説明です。重曹の熱分解実験手順には、器具の破損や重大な火傷事故を防ぐための厳格な安全ルールが定められています。
特に頻出する2大安全ルールについて、その科学的根拠を完全に言語化できるようにしておきましょう。
【鉄則1:試験管の加熱部分より口の方をわずかに低く傾ける】
試験管の口を下げる理由は、「発生した水滴が加熱されている試験管の底の方へ流れ込み、試験管が急冷されて割れるのを防ぐため」です。
加熱中のガラスは高温に膨張しています。そこに発生した冷たい水滴が触れると、局所的な急冷によってガラスが急激に収縮し、熱衝撃(サーマルショック)に耐えられなくなって試験管の底が破裂します。この事故を防ぐため、発生した水滴が自然と試験管の口側に溜まるよう傾斜をつけます。
【鉄則2:加熱をやめる際、火を消す前に必ずガラス管を水(石灰水)から抜く】
ガラス管を水から先に抜く理由は、「火を先に消すと試験管内の空気が冷えて気圧が下がり、水槽の水(石灰水)が試験管内に逆流して試験管が割れるのを防ぐため」です。
ガスバーナーの火を先に消してしまうと、密閉された試験管内の気体が冷却され、体積が急速に収縮して内部の圧力が大気圧よりも低くなります(陰圧状態)。その結果、大気圧に押された水槽の水がガラス管を伝って高温の試験管内へと一気に逆流し、ガラスが破裂して破片が飛び散る極めて危険な状態を招きます。
記述試験で満点を取るコツは、「〇〇が逆流して」「加熱部分が急冷され」「試験管が割れるのを防ぐため」という3つの必須キーワードを過不足なく盛り込むことです。