高橋順子の表現の根底には、徹底した知性と豊かな読書体験があります。1944年千葉県生まれの高橋順子は、千葉県立千葉高校を経て東京大学文学部フランス文学科を卒業しました。大学卒業後は青土社に入社し、現代詩の最高峰カルチャー誌『現代詩手帖』の編集に携わった後、河出書房新社でも編集者として辣腕を振るいました。
編集者として数多の文学者や表現者と対峙する中で研ぎ澄まされた言語感覚は、自身の詩作へと結実していきます。1980年代から本格的に詩集を発表し始め、以下のような名だたる文学賞を次々と受賞しました。
・『花の名前』:歴程新鋭賞、現代詩女流賞を受賞
・『時の流れの手』:現代詩人賞を受賞
・『貧乏な月』:読売文学賞(詩歌俳句賞)および高見順賞を受賞
植物や自然現象の微細な変化を鮮やかに捉える筆致は「叙情の刷新」と評され、現代詩の世界に独自の確固たる地位を築き上げました。