Q1:離陸時と着陸時、どちらのほうが事故に遭う確率は高いですか?
A1:統計上、離陸後の3分間と着陸前の8分間を合わせた合計11分間は「クリティカル・イレブン(魔の11分)」と呼ばれ、航空機事故全体の約7〜8割がこの時間帯に集中しています。水平飛行中の巡航フェーズで事故が起きる確率は極めて低いため、離着陸時にシートベルトを確実に締め、周囲の非常口の位置を確認しておくことが何より大切です。
Q2:エンジンがすべて停止した場合、飛行機は鉄の塊のように真っ逆さまに落ちるのですか?
A2:いいえ、落下することはありません。旅客機は巨大なグライダーのように機能する空力設計になっており、通常の巡航高度(約1万メートル)で仮に全エンジンが停止しても、滑空比は約15対1から20対1を維持します。つまり、高度が1メートル下がる間に前へ約15〜20メートル前進できるため、約100〜150キロメートル以上を滑空しながら安全な空港へ向けて滑空着陸(デッドスティック着陸)を試みる十分な時間があります。
Q3:雷(落雷)が飛行機に直撃した場合、墜落する危険性はありますか?
A3:落雷によって墜落することはまずありません。民間機には毎年平均して1機につき1〜2回程度の落雷がありますが、機体表面のアルミニウム合金や複合材に埋め込まれた導電メッシュ、主翼端の放電スタティック・ディスチャージャーによって電流は瞬時に機外の大気中へ逃がされます。内部の電子機器や乗客に重大な被害が及ぶことは極めて稀です。