高機能素材Weekは、複数の専門展が同時開催されるメガトレードショーです。2026年の各展示エリアにおける見どころと出展社の技術動向を精査すると、明確なトレンドが浮き彫りになります。
フィルムテックジャパン(高機能フィルム展):
光学フィルムから極薄絶縁フィルム、バリアフィルムまで、日本の精密加工技術が最も結集するエリアです。2026年は特に、フレキシブルディスプレイの耐久性を極限まで高める自己修復フィルムや、次世代パワー半導体向けの高耐熱・高熱伝導グラファイトシートに注目が集まっています。出展各社はナノレベルの薄膜コーティング技術を競い合っており、エレクトロニクスメーカーの調達担当者がブースを取り囲む光景が日常化しています。
プラスチックジャパン(高機能プラスチック展):
金属代替としての「軽量化・高強度エンジニアリングプラスチック」と「生分解性樹脂」の進化が目覚ましいエリアです。航空宇宙やEV構造部材への適用を狙う炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の成形サイクル短縮技術や、過酷なリサイクル工程を経ても物性が劣化しにくいケミカルリサイクル適合樹脂の実機デモが多数行われています。
サステナブルマテリアルEXPO(SUSMA):
現在、会場内で最も熱い視線を集めているのがこの展示ゾーンです。植物由来のバイオマスプラスチック、海洋生分解性素材、セルロースナノファイバー(CNF)の複合材に加え、CO2を原料とするカーボンリサイクル素材の展示が前年比で大幅に拡充されました。大手素材メーカーだけでなく、気候テック領域のスタートアップが独自の発酵技術や合成生物学を駆使した新素材を持ち寄り、欧州やアジアのバイヤーと白熱した技術ディスカッションを繰り広げています。
これらに加え、高機能金属展、ファインセラミックス展、接着・接合EXPO、塗料・塗装設備展(コーティングジャパン)が有機的に連動しており、異なる物性を掛け合わせた「マルチマテリアル化」のソリューションを1日で探索できる点が、本展の唯一無二の価値といえます。