朝のメイク時、肌の上で軽快に滑らせるパフ。しかし、一度でも肌に触れたスポンジには、目に見えない皮脂、汗、角質、そしてファンデーションに含まれる高濃度の油分が確実に移行しています。これらが密閉されたファンデーションケースの中で体温に近い温度に保たれることで、パフ内部は微生物にとってまさに理想的な培養環境へと変貌します。
皮膚科学の知見に基づくと、パフ内部で急増する代表的な菌は表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌、そしてアクネ菌です。さらに問題なのは、繊維に染み込んだ皮脂が空気中の酸素に触れて変質する「過酸化脂質」の存在です。酸化した油分は強力な刺激物となり、皮膚のバリア機能を直接破壊します。その結果、ターンオーバーの乱れ、赤みを伴う炎症性ニキビ、アレルギー性の接触皮膚炎などが引き起こされます。
メイクアップアーティストや皮膚科医が口を揃えて指摘するメイクスポンジ洗う頻度の真相は、理想としては「使用する面を変えて最大でも2〜3回、日数にして週1回の完全洗浄」です。表面にうっすらとファンデーションの色が残り、油分で弾力が重く感じられる状態は、すでに肌へ雑菌を塗り広げている危険信号だと認識する必要があります。