手元の聖徳太子1万円札の価値を決定づける最大の要素は、紙幣の表面左上と右下に印字されている「記番号(アルファベットと数字の組み合わせ)」です。印刷順を示すこの文字列の中に特定の法則が存在する場合、熱狂的な紙幣収集家が莫大なプレミアムを支払ってでも入手しようとします。
筆頭に挙げられるのがA-A券と呼ばれる初期印刷分です。記番号の最初と最後のアルファベットがともに「A」で挟まれた組み合わせ(例:A123456A)を指し、その製造時期の早さから特別な価値を持ちます。さらに「A000001A」から「A000010A」のような極初期の一桁番号は、日本銀行や貨幣博物館に収蔵されるレベルの超希少品であり、市場に出回れば数十万から百万円超の値がつく歴史的文化財です。
数字の配列にも目を凝らす必要があります。同じ数字が6桁並ぶ旧一万円札 ゾロ目(「777777」や「888888」など)は、状態が良ければ5万円〜15万円以上の査定額がつく代表格です。さらに「100000」「500000」といった「キリ番」や、「123456」のように数字が連続する「階段」も高額買取の鉄板パターンです。
専門鑑定士が注視する細部として、「記番号の刷色」が存在します。C号一万円札の記番号には、初期に印刷された黒色と、後に印刷された褐色(茶色)の2種類が存在します。発行枚数の関係から、黒色記番号かつ初期ロットのものは希少価値が高く、同じ保存状態であっても褐色記番号より高値で評価される傾向があります。