レシピ本やWebメディアの料理記事で単に「ココアパウダー」と指定されている場合、製菓用途では基本的に無糖の「純ココア(ピュアココア)」を指している。この純ココア大さじ1何グラムかという問いに対する標準的な解答は、すりきり1杯で「約6グラム」である。
あわせて覚えておきたいのが小さじの分量だ。ココアパウダー小さじ1何グラムかといえば、大さじの3分の1である「約2グラム」に相当する。市販のスティックタイプ粉末などを除き、缶やパウチ入りのピュアココアを計量する際は、この「大さじ1=6g」「小さじ1=2g」という数値を基準として頭に入れておけば間違いがない。
しかし、ここで最大の落とし穴となるのが「調整ココア」と呼ばれるミルクココアの存在だ。ミルクココア大さじ1グラム数を実測すると、すりきり1杯で「約9〜10グラム」に達する。同じ「大さじ1」という容積をすくい取っても、粉末の性質によって約1.5倍から1.6倍もの重量差が生じるのだ。
この純ココアとミルクココアの違い理由は、粉末を構成する原材料の「比重(かさ密度)」にある。純ココアはカカオ豆からカカオバターを搾油した後の固形分を微細に粉砕したもので、粒子と粒子の間に空気を多く抱き込むため、非常に軽やかで比重が小さい。対してミルクココアは、純ココアに対して砂糖や麦芽糖、全粉乳、クリーミングパウダー、乳化剤などがブレンドされている。糖類や乳成分の結晶はカカオの微粒子よりも密度が高く重いため、スプーンを満たした際の総質量が跳ね上がるのだ。