駅の電光掲示板や路線図を見て混乱する最大の要因は、私たちが日常的に「中央線」「総武線」と一口で呼んでいる路線の中に、実際には3つの全く異なる運行系統が走っている点にある。まずは車体カラーと走行区間の全体像を把握することが、迷宮を抜け出す最短ルートとなる。
一般に「中央線」と呼ばれ親しまれているのが、鮮やかなバーミリオンオレンジの帯を巻いた中央線快速(E233系)である。この系統は東京駅を起点とし、新宿・中野・立川を経て高尾・大月や青梅線方面へと西へ一直線に突き抜ける大動脈だ。停車駅を絞り込んで都市間を高速連絡する役割を担っている。
一方、「総武線」の通称で親しまれているのが、明るいカナリアイエローをまとった中央総武線各駅停車(E231系500番台など)である。この電車の最大の特徴は、東京都武蔵野エリアの三鷹駅から千葉県の千葉駅までを1本で結んでいることだ。山手線の中央部を東西に横断し、すべての駅にこまめに停車していく。
さらに見落としてはならないのが、濃淡ブルー(スカ色)の帯を巻いた総武線快速(E235系1000番台・E217系)の存在である。こちらは東京駅の地下ホームを発着し、錦糸町、船橋を経て千葉・成田空港方面へ向かう路線であり、神奈川方面の横須賀線と相互直通運転を行っている。鉄道ファンの手記や各種交通解説でも指摘されている通り、「東京駅の地上にいるオレンジの中央線」「東京駅の地下深くを走る青い総武線」「その中間を横断して秋葉原などを結ぶ黄色の各駅停車」という3者構造を頭に叩き込むことが、混同を防ぐ第一歩である。