本来は危険極まりない猛毒であり、劇中にも存在しなかった「ペロッ…これは青酸カリ」が、なぜこれほど長年にわたり愛されるネット構文となったのか。
その背景には、パロディとしての圧倒的な使い勝手の良さがある。「未知のものを軽率にテイスティングし、即座に致命的な結論を出して死亡する」というシュールな展開は、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)黎明期のアスキーアート(AA)文化やWeb漫画の格好のネタとなった。
「ペロッ…これは〇〇!」というフォーマットは、日常のちょっとした違和感やトラブルに対するツッコミ表現としてSNS全盛の現代でも広く応用されている。危険な事実を知った上で、あえてその不条理さを笑うというネット特有のブラックユーモア文化が、この架空の名セリフを不朽のミームへと押し上げたと言える。