松本伝統「がったぼうず」の真相|ボロボロの着物で軒下に吊るす厄除けの秘密

松本伝統「がったぼうず」の真相|ボロボロの着物で軒下に吊るす厄除けの秘密

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松本地方の七夕飾りは一様ではなく、家庭の構成や飾る場所に応じて明確な役割分担がなされていました。現存する代表的な3つの形式を比較したデータは以下の通りです。

人形の形式構造・素材の特徴着用する衣服・配置主たる民俗的役割・評価がったぼうず(坊主型)頭部は和紙の坊主頭、胴体は竹ひご・木枠子どもの古着・ボロ布
(軒先の最外側に配置)厄落とし・身代わり・晴天祈願
最も過酷な位置で魔物を防ぐカーター人形(肩掛け型)木製の肩骨(ハンガー状)に紙製の男女の顔浴衣・晴れ着
(軒下の中央部に並列)着物の虫干し・技芸上達
実用性と装飾性を兼ね備えた主流形式七夕雛(木彫・着せ替え型)木彫極彩色の精巧な頭部と足元付き胴体豪華な縮緬や婚礼衣裳
(座敷や床の間に展示)家運隆盛・子孫繁栄
豪商や富裕層の贈答品として発展

地域住民への聞き取り調査によれば、松本城下の町家では「七夕雛を母方の実家から初節句に贈り、普段の軒先にはカーターやがったぼうずを手作りして吊るす」という使い分けが定着していました。外見の華やかさだけでなく、階層や機能に応じた合理的な役割分担がなされていたことが分かります。

山田 真由
著者

山田 真由

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