彼の演技論を紐解く上で、舞台俳優としての原点を外すことはできない。劇団で培った全身を使った発声とキャラクター解釈の深さは、アニメの吹き替えという領域においても他を圧する存在感となって表れた。
その名を一躍全国区にしたのが、1980年代の名作『超時空要塞マクロス』である。彼が演じたマクシミリアン・ジーナスは、天才的な操縦技術を持つクールな青年の代名詞となった。クールでありながら内に秘めた熱量を感じさせる声のテクスチャーは、当時のファンを虜にした。
その後、大手事務所81プロデュースの核として数え切れないほどの作品を支えることになる。アニメ黎明期から多種多様な作品群を渡り歩いた経験は、彼の表現力をより分厚く、多層的なものへと昇華させていった。