長らく専門書や料亭の品書きにとどまっていたこれらの漢字は、近年、ポップカルチャーやエンターテインメントの文脈で新たなスポットライトを浴びている。東村アキコによるヒット漫画『海月姫』(くらげひめ)は、クラゲを愛してやまないオタク女子を主人公に据え、タイトルに「海月」の文字を掲げることで若年層への認知を一気に広げた。
また、NHK Eテレの教養番組やクイズバラエティ番組でも、クラゲの漢字表記は定番の「難読漢字」クイズとして頻繁に取り上げられている。これに連動するように、出版・教育産業も難読漢字辞典や雑学本を相次いで刊行。日本漢字能力検定協会(漢検)の検定試験においても、語彙力や漢字の奥深さを測る良問として「海月」「水母」の読み合わせが出題され、子どもから大人まで幅広い世代の知的好奇心を刺激している。