だが、その裏で深刻な問題となっているのが「なぜその判定に至ったのか」という根拠の不透明さだ。AIは過去の数百万件に及ぶビッグデータを基にスコアリングを行っているが、最終決定に至る思考プロセスは開発者ですら完璧に追跡できないケースが多い。
都内の大学に通う就職活動中の女子学生(22)は、AIによる一次選考で相次いで不採用となったことに困惑を隠せない。「面接動画の表情や発話パターン、SNSの公開情報まで分析されていると聞いた。理由が分からないまま『不適格』の烙印を押されるのは、人間から直接断られるよりも心理的なダメージが大きい」と声を落とす。透明性の確保がないまま判定がひとり歩きする現状に、人権団体からの懸念も強まっている。