事態が膠着する中、保護者の執念の訴えと社会的な関心の高まりを受け、ようやく立ち上げられたのが第三者委員会(公平な弁護士や教育・心理の専門家で構成)でした。長期間にわたる関係者へのヒアリングを経てまとめられた第三者委員会の調査報告書は、学校および担任教員の過失を容赦なく指弾する内容となりました。
調査報告書で突き付けられた担任・学校側の具体的失策
- 事実関係の記録・共有の欠落:担任教員は保護者から受けた複数の相談内容を公的な生徒指導記録に残さず、学年主任や教頭への正式な報告を怠っていた。
- 被害感情の軽視とバイアスの存在:「被害児童側にも挑発的な言動があった」といった加害側の弁解を鵜呑みにし、公平な客観調査を実施しなかった。
- いじめ対策組織の形骸化:校内に設置されているはずの「いじめ防止対策委員会」が実質的に機能しておらず、全校的な情報共有や対策会議が一度も開かれなかった。
報告書では、担任教員が状況を一人で抱え込み、自己の指導力不足が露呈することを恐れて問題を矮小化した心理が克明に分析されています。また、管理職が担任任せにして状況を把握しようとしなかった「マネジメントの完全な崩壊」も認定されました。
この結果を受け、奈良市教育委員会は関係職員の処分や指導体制の見直しを迫られることとなりました。しかし、処分内容が戒告や厳重注意などの軽微なものに留まったことに対し、ネット上や教育関係者の間では「甘すぎる対応」「身内をかばう体質が抜けていない」との批判が渦巻きました。