近年の映像エンターテインメント界において、実際に起きた事件を深掘りするトゥルー・クライムというジャンルが世界的なブームを見せている。未解決事件や冤罪疑惑をテーマにしたノンフィクション・ドキュメンタリーは、従来のマスメディアが見落としてきた事件の多角的な側面に光を当てる新たな媒体となった。
事件の風化を防ぐだけでなく、視聴者自身が証拠の不整合を再検証する動きを生み出している。凄惨な事件報道が一時的なショッキングニュースとして消費されるだけで終わらず、市民による客観的な検証運動へと発展する現象は、メディア社会の新たな変化を示している。