高校野球における「エースで4番」は珍しくない。しかし、根尾のそれは次元が違っていた。遊撃手としての超一流の守備範囲と送球の正確さ、そして投手としての圧倒的な球威。この両輪をハイレベルで回し続けた選手は、甲子園の長い歴史を見渡しても極めて稀だ。
特に決勝戦でのパフォーマンスは圧巻の一言だった。投げては完投勝利、打っては本塁打。漫画の主人公でも描かないような筋書きを、彼は甲子園という大舞台でいとも簡単に現実のものにしてみせた。あの夏、彼が放った輝きは、今も高校野球ファンの間で語り継がれる伝説となっている。