街道沿いで急拡大した自販機ビジネスに対し、社会の風当たりは急速に強まりました。転換点となったのは、各都道府県で進められた青少年保護育成条例の改正です。誰でも24時間無制限に購入できる構造が問題視され、通学路や住宅街周辺の設置禁止、さらには深夜の販売停止や対面確認義務など、実質的に自販機の存続を不可能にする法的な包囲網が敷かれました。
同時に、PTAや地域住民が主導した「有害図書追放運動」も大きな影響を与えました。駅前や公共施設に設置された有害図書回収用の「白ポスト」は、街から成人向けコンテンツを排除する象徴的な装置として定着。さらに2000年代以降はインターネットやスマートフォンの爆発的普及によって、紙の雑誌そのものの需要が激減しました。機械自体の老朽化や部品供給の停止も重なり、メーカーやオペレーターは相次いで撤退を余儀なくされたのです。