なぜ食器を洗うだけで、私たちの手肌はここまで傷ついてしまうのか。その根本的な原因は、洗剤に含まれる界面活性剤が汚れだけでなく、皮膚の表面を覆う大切な角層バリアや必要な皮脂まで強力に洗い流してしまうことにある。皮脂膜が奪われる。それがすべての元凶だ。
日本石鹸洗剤工業会が公表している安全性データや技術資料を読み解くと、一般的な洗剤の多くは高い油汚れ落とし性能を追求するあまり、皮膚刺激性が強くなりやすい傾向が示されている。特に石油系合成界面活性剤は、角質層のラメラ構造を乱し、肌の水分保持能力を急激に低下させる。
独自取材に応じた皮膚科専門医はこう指摘する。「手荒れが重症化すると、単なる乾燥にとどまらず、慢性的な接触皮膚炎やひび割れへと進行します。皮膚のバリア機能を壊さないためには、刺激の強い化学成分を避け、ヤシ油やトウモロコシなどを原料とした植物由来界面活性剤を主成分とする製品を選ぶことが最善の予防策です」