この作品の評価を難しくしているのは、タイトルにある「ロイヤル」という言葉が三つの意味を持つことだ。第一に「王家・名門」という意味。第二に「忠誠(ロイヤリティ)」の意味。そして第三に「上質・王道」という意味。最終回はこの三つの意味を同時に反転させる構成になっており、この重層性に気づくかどうかで感想が大きく変わる。
美咲は家を解体することで、名門という「ロイヤル」を否定した。しかし、彼女は清一郎への個人的な恩義には最後まで「忠誠」を貫いた。そして、ドラマの文体そのものは王道の「ロイヤル」な演出で統一されている。このねじれこそが、本作の最大の仕掛けだった。
また、見落とされがちなのが第6話で慎二が口にした「この家には、出て行く勇気のある者だけが本当の血筋だ」という台詞。この台詞が最終回で全く別の意味を持って響いてくる。こうした構造的な伏線を拾えていた視聴者からは「文句なしの傑作」という評価が多く、拾えなかった層からは「肩透かし」という声が出た。評価が二分した本質的な理由はここにある。