体臭は自分自身の鼻が慣れてしまう「嗅覚疲労」が起きやすいため、自分の臭いを正確に嗅ぎ分けることは容易ではありません。そこで、医学的根拠に基づいた身体的特徴からアポクリン汗腺の働きを客観的に判定するワキガのセルフチェックが極めて有効です。以下の5つの項目を確認してみましょう。
1. 耳垢が湿っている(キャラメル状・飴状)
最も信頼性の高い指標が耳垢の状態です。耳の中(外耳道)には通常の汗を出すエクリン汗腺が存在せず、アポクリン汗腺のみが存在します。そのため、耳垢がカサカサに乾燥しておらず、綿棒でぬぐうと黄色く湿っている(軟性耳垢)場合、体質的にアポクリン汗腺の量が多いと判断されます。日本人で湿性耳垢の人は約80%以上の確率でワキガ体質を保有しているとされています。
2. 白いインナーやシャツの脇部分が濃く黄ばむ
通常の汗(エクリン汗腺由来)による黄ばみは皮脂の酸化による薄い変色ですが、アポクリン汗腺から分泌される汗にはリポフスチンという色素成分やタンパク質・脂質が豊富に含まれます。洗濯を重ねても落ちない濃い黄色や茶褐色の染みが脇部分にできる場合、ワキガの可能性が高くなります。
3. 両親のどちらか、または両方がワキガである
ワキガ体質は常染色体顕性(優性)遺伝することが判明しています。片親がワキガの場合は約50%、両親ともにワキガの場合は約75〜80%の遺伝確率で子どもに受け継がれます。家族歴を確認することは、非常に確実性の高い判断材料です。
4. 脇毛の量が多く、毛根に白い粉や結晶が付着する
アポクリン汗腺は毛根の開口部に直結しているため、脇毛が濃く密集している人ほど腺の数が多い傾向にあります。また、乾いた汗の結晶や分泌物の残骸が、脇毛に白い粉状になって付着することがあります。
5. 独特な匂いの特徴がある
ワキガの臭いは酸っぱい汗臭さとは明確に異なります。「クミンやカレーのようなスパイシーな臭い」「ネギや玉ねぎの腐敗臭」「鉛筆の芯のような金属臭」「古い油や古びたチーズの臭い」などと表現される特有の刺激臭を放ちます。
自宅でできる確実な「ワキガ臭い確認方法」
自分の臭いを確認したい場合は、入浴後に清潔な医療用ガーゼを脇の下に挟み、3分から5分ほど軽く腕を動かした後に取り出します。そのガーゼを密閉できるジッパー付きのビニール袋に入れ、少し時間をおいてから袋を開けて臭いを嗅いでみてください。鼻を一度リセットした状態で確認することで、客観的な判定が可能になります。信頼できる家族がいる場合は、その袋を嗅いでもらうのが最も確実です。