船橋屋くず餅が選ばれ続ける理由|発酵の秘密と現在の評判

船橋屋くず餅が選ばれ続ける理由|発酵の秘密と現在の評判

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全国の和菓子ファンが時に混乱するのが、「関東のくず餅」と「関西の葛餅」の明確な違いです。漢字表記では関東が「久寿餅」「くず餅」、関西が「葛餅」と書き分けられることが多いものの、その中身は全くの別物と言っても過言ではありません。

両者の構造的な違いを客観的に比較したデータが以下の通りです。

比較項目関東のくず餅(船橋屋など)関西の葛餅(吉野葛など)編集部の見解・選択の基準主原料小麦澱粉(450日発酵)葛粉(マメ科植物の根から抽出)発酵由来のコクか、植物本来の純度かの違い製法・発酵の有無長期乳酸発酵を経て蒸し上げる葛粉に水・砂糖を加えて加熱練り上げ(非発酵)発酵による乳酸菌の恩恵は関東くず餅特有見た目と食感白濁した乳白色、もっちり強い弾力半透明〜透明、つるりとなめらかな喉越し食べ応えを求めるなら関東、清涼感なら関西標準的な賞味期限製造日を含めわずか2日間当日中(生)〜数ヶ月(乾燥・密閉品)関東の生くず餅は即日消費が基本

船橋屋の創業の地である下総国船橋(現在の千葉県船橋市)は良質な小麦の産地でした。初代・勘助が亀戸天神の参拝客向けに、発酵させた小麦澱粉を蒸し上げて供したのが関東くず餅の始まりです。吉野葛を使った関西の透明な葛餅とは歴史的ルーツも科学的構造も異なります。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。