検索窓に彼女の名前を打ち込むと、サジェストに現れる不穏なワードが「脱退理由」です。しかし、冒頭で述べた通り岡崎英美がサカナクションを脱退した事実は過去に一度もありません。
火のない所に煙が立った背景には、いくつかの構造的な要因が存在します。
第1に、2022年から2023年にかけてフロントマンの山口一郎が体調不良(うつ病の公表)により長期休養に入った際、バンド全体のライブ活動が全面的に停止したことです。この間、メンバー個々の動向が表舞台から見えにくくなったため、「バンドが解散するのではないか」「誰かが脱退したのではないか」という根拠のない臆測がSNSやまとめサイトで急速に拡散しました。
第2に、岡崎がメディア露出を極力抑え、個人のYouTubeチャンネルや派手なタレント活動を行わない点です。ベースの草刈愛美が育児休業から復帰した際や、ギターの岩寺基晴、ドラムの江島啓一が外部プロジェクトに関わる中で、岡崎は制作の裏方として静かに爪を研いでいました。その過度の露出の少なさが、一部のライト層に「見かけない=脱退した」という短絡的な誤認を生じさせたのです。
2024年4月に幕を開けた復活ツアー「SAKANAQUARION 2024 "turn"」の初日、5人が揃ってステージに立ち、岡崎の力強いシンセリフが鳴り響いた瞬間、全国のファンは涙を流しました。現在も5人の絆は些かも揺らいでおらず、サカナクションの屋台骨として最新の音楽制作に没頭しています。