ベトナム語でおはよう!直訳が不自然な理由と通じる挨拶の極意

ベトナム語でおはよう!直訳が不自然な理由と通じる挨拶の極意

ベトナム語でおはよう!直訳が不自然な理由と通じる挨拶の極意の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

語学アプリや旅行ガイドブックの冒頭で頻繁に見かける「Chào buổi sáng(チャオブオイサン)」。言葉を分解すると、「Chào(挨拶する)」に「buổi sáng(朝)」が組み合わさっており、英語の「Good morning」に相当する直訳表現です。しかし、ベトナム現地のオフィスや街角で、同僚や友人間でこのフレーズが飛び交う光景を目にすることはほとんどありません。

ハノイやホーチミンの日系企業に勤務する現地採用スタッフや駐在員の証言によると、朝礼で日本人上司が「皆さん、チャオブオイサン!」と声をかけた際、スタッフたちは意味を理解しつつも「どこかテレビのニュース番組が始まったかのようだ」と苦笑いすることが珍しくないといいます。チャオブオイサンの意味自体は間違いなく「おはようございます」ですが、これは主にテレビ番組の司会者が視聴者全体に向かって語りかける際や、格式張った式典のオープニング、あるいは外国人向けの初級テキスト内で形式的に用いられる書き言葉に近いニュアンスを持っています。

欧米型の時間帯別挨拶(Good morning / afternoon / evening)をそのままベトナム語に直訳した構文であるため、生身の人間同士が交わす体温のあるコミュニケーションとしては距離感があり、どこか人工的な響きを与えてしまうのが実情です。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。