漫画の読者にとって最大の関心事の一つが、作中に登場する配偶者「乙女座」さんとの私生活です。作中では乙女座の星座マークを顔に見立てたキャラクターとして登場し、物静かで穏やか、ときに作者の突飛な行動を冷静に受け止める包容力のあるパートナーとして描かれています。
二人の出会いや結婚生活については、作品内で過度にドラマチックに語られることはありません。しかし、多頭飼育という過酷な環境下で、投薬や通院、掃除といった日々の重労働を阿吽の呼吸で分担する描写からは、単なる夫婦を超えた「同志」としての信頼関係が読み取れます。夫の存在が、作家としての精神的・物理的な防波堤になっていることは明白です。
一方、作者の素顔については、徹底した秘密主義が貫かれています。サイン会や限られた読者イベントでは直接ファンの前に姿を見せているものの、メディアへの顔写真の露出は一切拒否。元グラフィックデザイナーという経歴を持ち、職人気質で自意識の露出を嫌う作家姿勢が徹底されています。過度なタレント化を避け、作品と猫そのものを前面に押し出すスタイルこそが、長年にわたり読者の信頼を失わなかった大きな要因です。