なぜ実数値として176cmを持ちながら、「小柄に見える瞬間」と「180cm超えに見える瞬間」という両極端な印象を与えるのでしょうか。そこには身体のプロポーションと認知心理学に関わる3つの要因が存在します。
第1の要因は、驚異的な頭身比率(小顔)と股下比率です。芸能界屈指の小顔の持ち主として知られる新田真剣佑は、単独で画面に映ると8頭身近いバランスを描き出します。単体カットでは180cm以上のモデル体型に見えるため、他者と並んで「標準的な日本人男性の平均身長(約171cm)より5cm高い程度」という現実的なスケールに入った瞬間、脳内で上方修正されていたイメージとの落差が生じてしまうのです。
第2の要因は、骨格ストレート特有の筋肉のつき方です。彼は首が太く、僧帽筋と三角筋、大胸筋が非常に発達しています。視覚心理学における「デルブーフ錯視」や幾何学的錯視の原理と同様に、人間の目は「横幅が太い物体」を実際よりも縦に短く知覚する傾向があります。特にアクション映えする肉体を作り込んだ時期は、上半身の横幅が強調されるため、数字以上に詰まって見えてしまうことがあります。
第3の要因は、ハリウッド作品における海外キャストとの対比です。実写版『ONE PIECE』の撮影現場では、欧米の185〜190cm級の俳優たちと肩を並べました。屈強なキャスト陣の中に身を置いた映像を見た視聴者が、相対的に彼を小柄だと錯覚し、ネット上の言説に拍車をかけた側面は否定できません。