Q1:菅直人元首相が東電本店に乗り込んだのは法律上問題がなかったのですか?
A1:首相が民間企業の本店へ直接乗り込み指導を行うことは極めて異例の措置でした。しかし、原子力災害対策特別措置法に基づく「原子力災害対策本部長」としての権限を行使したものであり、東電との合同拠点(福島原子力発電所事故対策統合本部)を設立するための政治主導の判断として一定の正当性が認められています。
Q2:菅直人氏はなぜベントを急がせたのですか?
A2:1号機の格納容器内の圧力が耐圧限界の2倍近くまで上昇しており、このまま放置すれば格納容器そのものが大爆発を起こし、より壊滅的な放射性物質拡散を招くことが物理的に明白だったためです。現場の準備が難航するなか、最高責任者としてベントの緊急性を現場に直接確認・要請しました。
Q3:菅直人元首相の原発対応は、歴史的に「功」と「罪」のどちらが大きいと評価されていますか?
A3:評価は評価者の立場によって二分されています。「東電の全面退避を防ぎ、最悪の国家破滅シナリオを回避した」「FIT法を通じて再エネ導入の道を開いた」という功績が高く評価される一方、「官邸の過剰介入が現場の指揮権を侵食し、混乱を助長した」という指揮系統上の課題が国会事故調などで厳しく指摘されています。