『I for You』の誕生を語る上で欠かせないのが、1997年に行われたLUNA SEAの「活動休止」という重要なターニングポイントです。絶頂期にあった5人がそれぞれのソロ活動を展開し、個々の表現力と音楽的知見を極限まで高めた後、1997年12月の東京ドーム公演『復活祭』で再び集結。そのエネルギーが一気に結実したのが、1998年のシングル連続リリースでした。
『STORM』『SHINE』に続いてリリースされた本作は、ギタリストのSUGIZOが原曲を手掛けました。当時の制作インタビューや手記によると、SUGIZOは単なるヒット狙いのバラードではなく、「バンドが再び一つになれた奇跡」と「待っていてくれたファンへの純粋な感謝」を音に昇華させることを目指したと語られています。スタジオに持ち込まれたデモテープの段階から、どこまでも澄み渡るメロディと壮大なスケール感が際立っており、メンバー全員が一聴して強い手応えを感じたといいます。
レコーディングでは、アメリカの名匠デヴィッド・キャンベルによる流麗なオーケストラ・アレンジを導入。INORANの繊細なアコースティックギターとアルペジオ、Jのうねるベースライン、真矢のダイナミックかつ温かみのあるドラミング、そしてSUGIZOのディレイを効かせたエモーショナルなギターソロが重なり合い、ロックバンドのダイナミズムとクラシカルな気品が見事に融合した奇跡のトラックが完成しました。