Q1:鼻をかんだ瞬間に耳の中で「バリッ」「ピキッ」と大きな音がして痛みました。鼓膜が破れてしまったのでしょうか?
A1:必ずしも鼓膜が破れたとは限りません。耳管が急激にこじ開けられた際の空気の通過音や、鼓膜が瞬間的に過伸展した際の衝撃音であるケースも多く存在します。ただし、その音の直後から「自分の声が異様に響く」「周囲の音が膜を張ったように聞こえにくい」「耳から空気が抜けるようなスーッという感覚がある」という自覚症状を伴う場合は、外傷性鼓膜穿孔の疑いがあります。自己判断で耳に触れず、速やかに耳鼻咽喉科の診察を受けて鼓膜の状態を確認してください。
Q2:鼻をかみすぎてから耳の奥が詰まった感じがして治りません。放っておけば自然治癒しますか?
A2:自然治癒を期待して長期間放置するのは避けるべきです。鼻の奥の炎症によって耳管の換気機能が麻痺する「耳管狭窄症」や、中耳腔に液体が溜まる「滲出性中耳炎」を発症している可能性が高いためです。これらの病態は痛みを伴わないことが多いため軽視されがちですが、放置すると粘膜が癒着し、難聴が恒久化したり真珠腫性中耳炎などの難治性疾患へ進行したりする恐れがあります。症状が2〜3日以上続く場合は専門医による治療が必要です。
Q3:小さな子どもが風邪気味で鼻水をすすり、夜になって「耳が痛い」と泣き叫んでいます。深夜の家庭で何ができますか?
A3:深夜で直ちに受診できない場合、まずは冷却用シートや保冷剤(タオルを巻いたもの)で痛む側の耳の後ろや首筋を冷やしてください。痛みが激しく眠れない場合は、常備薬として小児用の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン坐薬やシロップなど)があれば年齢に応じた適正量を使用し、頭の位置を少し高くして寝かせます。翌朝一番には必ず小児科ではなく耳鼻咽喉科を受診し、鼓膜の腫れと中耳の状態を直接スコープで確認してもらってください。
Q4:耳が痛むとき、市販の点耳薬や痛み止めを使って対処しても問題ありませんか?
A4:市販の内服鎮痛薬(ロキソニンやカロナールなど)を一時的な対症療法として服用することは問題ありません。しかし、医師の診察を経ずに市販の点耳薬や外用薬を使用することは避けてください。万が一鼓膜に傷や穴が開いていた場合、薬剤の成分が直接中耳・内耳の神経に触れ、激しいめまいや不可逆的な難聴(内耳毒性)を引き起こす危険性があるためです。耳の中へのアプローチは必ず専門医の処方に従う必要があります。