法面とは?読み方や擁壁との違いと斜面崩壊を防ぐ工法基準を徹底解説に関する質問を分かりやすくまとめました。詳細な解説をご覧ください。
自然のまま放置された土の斜面は、雨水による洗掘(雨水が土を削り取ること)や凍結融解、植物の根の腐食によって日々劣化します。これを防ぐために施されるのが各種の法面保護工法です。工法は大きく分けて、斜面表層の風化や侵食を防ぐ「保護工(のりめんほごこう)」と、地滑りやすべり破壊を力学的に抑え込む「抑止工(よくしこう)」の2系統に大別されます。
現場条件や予算によってどの工法が採用されるのか、代表的な手法のスペックと特徴を比較表にまとめました。
工法区分詳細・技術的特徴耐用年数の目安と費用感専門家の見解・適用基準植生工(種子散布・張芝)草木の種子、肥料、保水材を吹き付けるか芝を貼り、植物の根系で表土を緊縛する。平米単価:約1,500〜4,000円
耐用年数:定期的な草刈り管理次第で半永久的景観性・環境負荷低減に優れるが、勾配が1:1.0より急な斜面や酸性土壌では定着せず流亡するリスクがある。モルタル・コンクリート吹付工金網(ワイヤーメッシュ)を斜面に固定し、圧縮空気でモルタルやコンクリートを8〜20cm厚で吹き付ける。平米単価:約6,000〜15,000円
耐用年数:20〜30年(クラック修繕前提)風化しやすい岩盤や雨水浸透を防ぐ即効性が高い。背面に地下水圧が溜まると爆裂する危険があり、水抜きパイプの配置が必須。法枠工(吹付枠・現場打枠)斜面に格子状の型枠を組み、コンクリートを充填して骨組みを形成。枠内には植生や石積みを併用。平米単価:約15,000〜35,000円
耐用年数:30〜50年表層崩壊を確実に防ぎつつ緑化も両立可能。地盤の凹凸追従性に優れ、現在の中規模〜大規模斜面工事のデファクトスタンダード。グラウンドアンカー工斜面深部の不動地盤までボーリング孔を削孔し、PC鋼より線(高強度鋼線)を挿入してグラウト材で定着。強い緊張力で地盤を圧着。1本当たり:50万〜150万円(深さや引張力による)
耐用年数:50年以上(防食処理必須)法枠工と併用され、地すべり規模の深部崩壊を力学的に抑え込む究極の抑止工法。施工精度と長期の張力モニタリングが不可欠。
植生工・モルタル吹付工のような表面被覆技術から、地中深くアンカーを打ち込む法枠工・グラウンドアンカー工まで、斜面の地質構造と崩壊規模の想定によって適切な工法が選定されます。