小円筋の主な運動学的作用は肩関節の外旋です。真上に位置する棘下筋とともに主動筋として機能し、腕を外側にひねる動作を力強くサポートします。さらに、腕を横に開いた状態から引き寄せる「内転」や、腕を後ろに引く「伸展」の補助としても作用します。
見落とせないのが、ローテーターカフとしての動的スタビライザー(関節安定化)機能です。上腕骨頭を肩甲骨の関節窩(受け皿)へとグッと引き込み、腕を動かしたときに上腕骨頭が前上方へズレないようコントロールしています。投球動作のフォロースルー期などでは、腕が前方にすっぽ抜けないよう強烈な遠心性収縮を行っています。
支配神経は腋窩神経(C5〜C6)です。ローテーターカフの中で腋窩神経支配を受けるのは小円筋のみであり、棘上筋・棘下筋(肩甲上神経)や肩甲下筋(肩甲下神経)とは明確に分かれています。この神経支配の特異性が、国試や臨床の神経障害テストで頻出となる最大の理由です。