CGもSNSの加工技術も存在しなかった時代、松村雄基が放っていたビジュアルの破壊力は本物だった。彫りの深い顔立ちと引き締まった肉体美、そして何より瞳の奥に宿る「眼力(めぢから)」である。嘘偽りのないストイックな生き様が、そのまま演技の熱量となって画面越しに伝わってきた。
芸能界においても、彼ほど「硬派さと色気」を極限まで同居させた俳優は稀有とされる。祖母を若くして介護しながら芸能活動を両立させていたという知られざる苦労人としての一面も、彼の醸し出す深みや人間味の隠し味となっていたことは間違いない。外面の美しさだけでなく、内面から滲み出る誠実さと強さこそが、現代の視聴者をも魅了してやまないルーツなのだ。