ガイドブックや大通りの賑わいから離れた静かな住宅街にも、感涙ものの穴場店がひっそりと暖簾を守っている。一見するとごく普通の佇まいでありながら、暖簾をくぐれば自家製麺の香ばしい風味が漂う空間が広がる。こうした店舗では、地場産の醤油や野菜を隠し味に用いた独創的なスープが振る舞われている。
一口にスープと言っても、鶏ガラベースに貝類のアサリやハマグリの旨味を掛け合わせたダブルスープから、昔ながらの清湯醤油まで多種多彩。観光客には知られていないこれらの名店こそが、川越ラーメンの層の厚さと懐の深さを物語っている。