ガッツ石松、本名・鈴木有二。栃木県出身の少年が拳ひとつで世界へと上り詰めた足跡は、プロボクシング史に深く刻まれている。叩き上げの精神と鋭いカウンターを武器に世界戦へと挑み、幾多の死闘を繰り広げた。
彼が日本ボクシングコミッションの統括下で打ち立てた最大の金字塔は、1974年のWBC(世界ボクシング評議会)世界ライト級タイトルマッチである。当時、圧倒的有利と目されていた王者ロドルフォ・ゴンザレスを劇的なKOで打ち破り、世界王座を獲得。この勝利は日本ボクシング界の歴史に残る快挙であり、「ガッツポーズ」という言葉を日本中に定着させるきっかけともなった。激しい減量と強豪たちとの死闘を潜り抜けた経験は、彼の不屈のメンタリティを構築した原点と言える。