ファッションシーンにおけるジェンダーレスの加速も、このヘアスタイルの浸透を強力に後押ししている。『ヴォーグ ジャパン』をはじめとするハイエンドなファッション誌では、オーバーサイズのテーラードジャケットや無骨なレザーウェアに、透き通るようなブロンドのバズカットを合わせたスタイリングが頻繁に提案されている。
マスキュリンな仕立てのスーツを身に纏ったとき、そこに揺れるロングヘアがあるとクラシカルな「男装の麗人」に収まりがちだ。しかし、潔いブロンドの刈り上げ頭を合わせると、性別の境界線が鮮やかに融解し、純粋なプロポーションの美しさとモダンなアティチュードだけが残る。フェミニンなシルクドレスや大振りのパールイヤリングと合わせた際の、甘さと辛さの絶妙なケミストリーも格別だ。着る服を選ばない万能性こそが、ファッション感度の高い層を惹きつけてやまない。