なぜ人は煽られるのか?ネット史を揺るがす煽りAaコピペの深層

なぜ人は煽られるのか?ネット史を揺るがす煽りAaコピペの深層

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日本におけるテキストベースの表現文化は、かつての2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)を抜きにして語ることはできない。文字の幅や高さを計算し尽くして描くShift_JISアートは、制約だらけの環境が生み出した奇跡的なグラフィックだった。管理人であった西村博之氏が創設した匿名空間において、ユーザーたちは表情豊かなキャラクターたちを創り出し、互いの意見をぶつけ合った。

その代表格が「モナー」であり、「ギコ猫」だ。「オマエモナー」という脱力感あふれるフレーズとともに相手の批判をそのままオウム返しにするモナーは、泥沼化する議論を一瞬で無力化する破壊力を持っていた。一方で「逝ってよし」と鋭利な言葉を突き刺すギコ猫は、冷徹な拒絶の象徴として定着した。これらのアスキーアートは、テキストだけでは表現しきれない絶妙な表情とニュアンスを付与し、相手を苛立たせる最大の武器となったのだ。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。