欧米圏や一部のオセアニア諸国と連絡を取る際、多くの人を悩ませるのが夏時間(デイライト・セービング・タイム)の切り替えです。タイにおけるサマータイムの有無に関して、タイ全土でサマータイム制度は一切導入されていません。年間を通じてタイムゾーンの変動はなく、常に一定のリズムで運用されています。
タイが属する公式タイムゾーンはUTC+7(協定世界時より7時間進んだ時間帯)であり、国際的には「インドシナ時間(ICT: Indochina Time)」と呼称されます。ベトナム、ラオス、カンボジアと同一の標準時を共有しています。
なぜタイでは夏時間を導入しないのか。その理由は、赤道に近い低緯度(北緯5度〜20度付近)に位置している点にあります。高緯度地域と異なり、年間を通じた昼夜の長さの変動が極めて小さいため、時計の針を人工的に進めたり遅らせたりして日照時間を有効活用する実利が存在しないためです。年中いつでも「日本時間マイナス2時間」の不変ルールが成立します。