製作陣の布陣も破格だ。インディペンデント映画界の頂点に君臨するA24が誇るエッジの効いた美学と、メジャースタジオの雄ワーナー・ブラザースが持つ巨大なスケール感。この異色のタッグが結実したことで、従来のスタジオ映画では不可能だった過激な表現への挑戦が可能となった。
目指されているのは、安易なジャンプスケアに依存しない、観客の精神をじわじわと侵食するサイコスリラーの極致だ。冷徹なカメラワークが捉える密室の緊迫感、歪んだ心理戦、そして登場人物たちの倫理が崩壊していくプロセス。観る者自身の正気を試すような先鋭的な演出は、今年最大の衝撃作となる可能性を濃厚に漂わせている。