多くの人が陥る典型的な失敗が、綿(コットン)100%のインナーや重厚なダウンジャケットの着用だ。綿は吸水性が高い一方で乾きにくく、かいた汗を保持し続けて体熱を急速に奪う「汗冷え」の主因となる。また、歩行によって体内から生じる熱量を考慮せずボリュームのあるダウンを着込むと、過度な発汗を招いて逆効果となる。
ウォーキング時の体感温度は、静止時よりもおよそ5度以上高く感じられる。つまり、玄関を出た瞬間に「少し肌寒い」と感じる程度の装備こそが、歩き始めて数分後に「ちょうどいい」適温へと変化するのだ。道具選びの微小な差が、運動の継続性と安全性に直結する。