壊滅的な状況から一転、希望の光となったのがコカラル堤防建設プロジェクトである。南北に分裂した湖のうち、北アラル海(小アラル海)の水を堰き止め、水位を維持するために構築されたこの大規模構造物は、生態系再生の先駆けとなった。
堤防の完成以降、北アラル海の水位は著しく回復し、塩分濃度もかつての水準近くまで低下した。かつて姿を消していた淡水魚が戻り、全滅したと思われていた沿岸の漁業が地域産業として力強い再始動を果たしている。水面の回復は周辺住民の暮らしを支えるだけでなく、地域環境の安定化に決定的な貢献を果たしている。