近年のファンによる試合分析のレベル向上には目を見張るものがある。DAZNなどの高画質ライブ配信や見逃し配信の普及により、ファンは気になるプレイを何度でもスロー再生して細部まで検証できるようになった。打者のフォームの微小な変化や、相手投手のクセ、配球パターンまでがネット上で速やかに可視化される。
「なぜあの場面で打席内の立ち位置を変えたのか」「得点圏での初球打ちの意図は何だったのか」。そうした細かい疑問に対して、映像スクショやデータを用いた鋭い考察が投下される。スポーツメディアの公式解説にも匹敵する、あるいはそれを上回る深い分析がファン同士の手によってリアルタイムに組み上げられていく。
得点力不足に悩むチームへの歯がゆさが、ファンを「独眼竜の分析官」へと変貌させている。映像技術の発達が、プロ野球の観戦体験そのものをアップデートした証左と言えるだろう。