採血時の痛みは、穿刺針の太さ(通常21〜23ゲージ)と針を刺される時間の長さに起因します。採血を担当する医療従事者への聞き取り取材から、現場で推奨される看護師直伝の注射の痛みを減らすコツが明らかになりました。
まず実践すべき採血が痛くない裏ワザは、針を刺される直前の手の構えにあります。穿刺前には「親指を中に入れて軽く手を握ってください」と指示されますが、針が静脈内に入った瞬間に看護師が駆血帯(ゴムバンド)を緩めると同時に、手の力を完全に抜いて指を開くことが極めて効果的です。手を握り締め続けると静脈の内圧が上がったままになり、針先が血管壁の内膜を刺激して刺すような痛みを持続させてしまうためです。
また、血管が見えにくい時の採血の注意点として、事前の血流管理が成功率を大きく左右します。血液の粘度が高かったり循環血液量が不足していたりすると、血管が虚脱して細くなり、針の軌道修正(血管内での探り)という最大の激痛リスクを招きます。採血予定の30〜60分前までに常温の水や白湯をコップ1〜2杯(約200〜300ml)飲んでおくだけで、血管の弾力性が格段に向上します。
腕が冷えていると末梢血管が収縮するため、冬場や空調の効いた待合室では、上着を羽織るか温熱シートやカイロで肘の内側を温めておく配慮が不可欠です。血管が細い自覚がある場合は、「いつも手首側か腕の奥で取られます」「温めると出やすいです」と着席時に一言申告することが、一発で痛くなく終わらせる最大の自己防衛になります。