テスト対策の第一歩は、物語の骨格を因果関係に沿って整理することです。『山月記』のあらすじ要約を掴む上での核は、「なぜ李徴が身を崩し、いかにして旧友と再会したのか」という一連の経緯にあります。
唐の時代、隴西の李徴は天賦の才を持ち、若くして科挙の難関である「進士」に及第した秀才でした。しかし、その性格は狷介(頑固で妥協しないこと)で自ら恃むところが厚く、下級役人として俗悪な大官に膝を屈することを屈辱と感じて官を辞職。故郷の虢略に退いて詩人としての名声を後世に残そうと試みます。だが文名は容易に揚がらず、生活は困窮。妻子を養うため、かつて見下していた地方の下級官吏に身をやつしますが、自尊心を深く傷つけられた李徴は江南への公用旅の途中で発狂し、暗闇の闇夜へ姿を消してしまいました。
物語の劇的な転換点となるのが、監察御史となった袁傪と李徴の再会経緯です。袁傪一行が商於の地を通りかかった夜明け前、駅吏の制止を振り切って林道を進んだところ、草むらから一頭の獰猛な虎が躍り出ます。虎は袁傪に襲いかかろうとしますが、袁傪の顔を見るや身を翻し、茂みに隠れて「あぶないところだった」と人間の言葉を呟きました。その声を聞いた袁傪は、驚愕とともにそれがかつての旧友・李徴の声であると気付きます。名声を博し出世した袁傪と、獣の身に堕ちた李徴。二人は草むらを隔てて言葉を交わし、李徴の告白劇が幕を開けます。